Medyのご利用者様・ご利用を検討いたいだいている方から
「どういった方が利用しているのか」
「どういう使い方をしている方がいるのか」
と質問をいただく機会が多く、そこにお応えすべくオーナーインタビュー企画を実施していきます。
今回は、『いちじく通信』を運営する NPO法人無花果の山田さんにインタビューさせていただきました。
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岡山県を中心とした瀬戸内地方で、本当は咲き誇っている子どもたちの可能性を信じる人達による地方教育プログラム「無花果」を運営。フリースクール・通信制高校・キャリアスクール等、多岐に渡って教育事業を展開されています。
Twitter:@ich1ziku
山田 邦明
岡山県出身。弁護士・起業家・投資家。弁護士、ゲームを中心としたIPプロデュース・エンターテインメント事業を手掛けるアカツキを経て、教育支援を行うNPO法人無花果の運営やクリエーターのパートナー業務を行うシロシ株式会社を経営。著作に『クリエイター1年目のビジネススキル図鑑』等。
Twitter:@kun1aki
弁護士・IT企業勤務を経て至った「よい教育」の追求
ー 最初に、普段の活動について教えていただけますか?
NPO法人無花果 を通じて教育事業を営み、主に3つの軸で事業展開をしています。
1. フリースクール
https://1ziku.jp/moegi/
“よい教育を届ける” がコンセプトの 「無花果もえぎ」 というフリースクール。
2. 通信制高校
https://1ziku.jp/school/
“よい教育を体現する” がコンセプトの 「無花果高等学園」 という通信制高校。
学生生活に違和感を抱いている方に向けて運営し、高卒認定資格の取得も可能となっています。
3. キャリアスクール
”よい教育者になる” がコンセプトの 無花果こはく というキャリアスクール。
よい教育ができるようになるために、教育者側を育てていく場所です。
ー どういった経緯で現在の活動に至ったのですか?
現在の活動をする前はアカツキで働いていたのですが、2016年に上場を経験し一区切りがつき、退職し地元の岡山県に戻ってきました。
時間もあったので色々な方に会っていたのですが、その1人に中学生くらいの方がいたんです。
その方と会話する中で「学校に行かないと幸せになれないのかな?」という内容が出て。
話を聞きながら「いやいや、そんなことはないよ」と思ったのですが、「と言うわりに、僕は何も出来ていないじゃないか」と同時に痛感しました。
では、何から始めようか…と考えた際に、フリースクールが頭に浮かび、はじめたというのがスタートです。
学生時代から志していたわけではなく、ふと人との会話の中で思い立ったような形ですね。
思い返してみると、教育において得をしてきた側の人間だと思うんです。
大学を卒業して弁護士になって、上場も経験した。ラッキーだったなと思いますね。
逆に、そういった縁の観点でラッキーでなかった人たちが、不利益を受けているのは嫌だなという思いも同時にありました。
ー 活動を開始した際に苦労したことはありますか?
一般的に教育領域はビジネス構造として難しいと言われるのですが、自身も痛感しました。
たとえばフリースクールのビジネスモデルは、月謝をいただくような形であり、塾と同じです。
月謝のビジネスでは、来ていただいた時間に対してお代をいただくと思います。
フリースクールの場合は、塾に比べてお代は控えめな一方で、一緒に過ごす時間は非常に長いという構造です。
そういった前提で売上を増やすことを考えると、単価を上げて来てもらう時間を増やすということになり、「カウンセリングの時間を増やしましょう」といったアップセルの提案になってしまいがちです。
ビジネス的な難しさを感じていたため、当時はそういった形も模索したことはあり、精神を試されているように感じました。
今では構造自体に課題を感じ、振り切って完全寄付型にできないかと考えています。
岡山市には1,200人くらいの不登校の方がいるのですが、300人の方に月1,000円程度を出していただければ成し遂げられるのではないかと計算しています。
SNSを活用した日常的な発信と課題
ー 思いやコンセプトを伝える発信は以前からされているのですか?
(日々の様子をInstagramで配信している)
ー 発信をする中での課題感はありましたか?
継続的に発信することでの効果自体は実感しています。
一方で、「もっと知りたい」「もっと関わりたい」といったような方に、もう一歩踏み込んだ情報を届ける手段がないようにも感じています。
SNSを開いているときに、投稿を見つけたら読んではもらえている感覚です。
一方で、より興味がある方が「どうしてこういう活動をしているのだろう」といったような背景等の深度が高い情報を知ってもらうのが難しく感じます。
また、現状では僕個人に興味を持ってくれている人が読んでくださっているのが中心で、そういった状況からの脱却も必要です。
無花果のコンセプトや無花果自体に興味を持ってくださる方に情報を届けていきたいと思っています。
目立つもの・キャッチーなものが情報として選ばれがちですが、キャッチーでないリアルな情報を入手してほしいです。
Medyを利用し始めたのは、そういった背景もありますね。
ー 昨今ではSNS利用とは切っても切り離せない誹謗中傷や攻撃等も過去にはあったのですか?
ないわけではありませんが、立ち入らないようにしようといった意識をもっています。
たとえば、”不登校” というワードを使った際に、「不登校をビジネスにしている」といった意見が来ることもあるのですが、相手にしません。
僕らは想いをもって向き合っているので、そういったことを言われても「違うよね」という価値観を大事にしています。
なので、事象としてはありましたが、大きな問題になったことは現状ありません。
『いちじく通信』とMedy
ー Medyでどういったニュースレターを運営しているか教えていただけますか?
『いちじく通信』というニュースレターを運営し、毎週水曜日に記事を配信しています。
(山田さんらが運営する『いちじく通信』)
簡単にコンセプトをお伝えすると、我々が取り組んでいることを軸に「現在の教育や現場における哲学」「教育をビジネスにするということ」を伝えていくニュースレターです。
大きく分けると4つのテーマを扱っています。
1. 既存の教育システムの課題感
2. 教育というもの自体
3. 事業・ビジネスとしてどう成立させるか
4. 教育をデザイン視点で見る
読者としては、将来的に教育に携わりたい、しかも教員という立場以外の解決策を模索したい方が増えてきている印象はありますね。
ー Medyを利用してみて良かったと思う点はありますか?
1ヶ月強くらい利用してみて、読者の方からポジティブな声をいただけるのは非常に嬉しいです。
「今までは流し見だったけど、より深い情報が知れるよ」と伺うこともあります。
読みやすさを考慮して、ちょっとした読み物くらいのサイズにしているので、工夫が効いている印象です。
また、SNSでは達成しにくかった、キャッチーではない情報を継続的に読んでもらうというのもMedyを利用することで、少しずつ出来てきている感覚はありますね。
やはりプッシュで情報を届けられるという良さを感じます。
他にも、メールボックスに入った際のデザイン性が非常に高いので、読んでもらいやすさにも繋がっているのではないでしょうか。
(Medyでは記事をHTMLメールに変換して公開時に送信)
ー Medyを利用してみて大変だった点はありますか?
自分たちの活動に確実に効いてくるという実感はあるのですが、常に脳の数%をニュースレター更新にとられている感覚に苦戦しています。
もう少し、日常・自然な形に落とし込んでいければ変わってくるのかとは思います。
また、読者数が増えてくると、分かってくることもあるかもしれません。
品質的には高いと思っているので、後から読んでいただいても問題はないのですが、やはりリアルタイムに見ていただける方がエンゲージメントは高いのではないでしょうか。
今は200名弱なので、500名くらいをしばらくの目標にして、読者を増やすアクションをしていきたいなと考えています。
ー 今後、Medyに期待する点はありますか?
ニュースレターという枠組み自体の課題感になってしまうのですが、媒体側からの流入が少しでもあると嬉しいなとは思っています。
もちろん、そういった集客に最も重きを置くような動機で使うサービスではないことは分かっています。
それでも、1人でもファンが増えるというのは発信者にとって重要です。
自分自身も、Medyで他に運営されているニュースレターで良いものを知りたいです。
あとは、Medyを使っているから、ファンが増えるという世界線があると良いなとは思いますね。
さらに言うと「Medyを使ってることが、かっこいい」というような状態があると良いのではないかと考えています。
サービス観点で見ると、ビジネスとして収益化しやすいジャンルが多くなりすぎると、我々のような発信者は使いづらくもなってしまうんですよね。
短期的な成長やコンテンツを通じた収益化をしてないけど、良い活動をしている方・良い発信をしている方もいると思います。
たとえば、プロMedyのように運営側からのお墨付きがあるといったような取り組みも良いかもしれませんね。
ー 『いちじく通信』の今後の展望や考えていること教えてください
我々はNPOや教育の会社を通じて、「よい教育とは何か」を追求しています。
まだまだ先は長いですが、この過程自体に非常に価値があると思うので、継続的に発信をしていって、活動やゴールに向かう様子を応援してくれる人を増やしたいと思っています。
最近、サイバーエージェント藤田さんの著書『渋谷ではたらく社長の告白』を久しぶりに読んだんです。
ラフなことを言っている側面もあるんですが、非常に感銘を受けて。
リアルタイム性も一定あり、読んだことで心が震えて頑張ろうと思った人もいると思います。
でも今、ブログでやったとしても絶対に発見されないんだろうなと感じてしまいました。
なので、届ける手段もセットになっているMedyで実現していきたいと考えています。
これから、教師・教育者になる人、学校に違和感を感じている人が、『いちじく通信』を見ることで元気になったり、憤ってやる気になったりと、そういった感情に響く発信を時代と共に作っていきたいです。
ー 最後に、Medyの利用をおすすめするシーンはありますか?
SNSや拡散性が強いサービスだけを利用していることで疲れている人は、たくさんいると思います。
そういった方に届けたいときには、有用ではないでしょうか。
数万・数十万に見てもらいというわけではなく、数百人の本当に読んでほしい人だけに届けたいという発信者側と、SNSのような煩雑な形でなく特定の人の話だけ見たい・聞きたいという方がマッチングできるようなケースはぴったりですね。
多少サービス趣旨とはズレてしまうかもしれないですが、無理にコンテンツで収益化もしなくても良いように感じます。
「この人から買いたい」「この人なら信頼できる」といったような関係性を目指し、100人との間に1年間をかけて熱量を育てていく世界のほうが良さそうな印象です。
一般的に、損得や便利というところに訴求ポイントがいきがちですが、そうではないものがMedyを通じてお金に変わる可能性もあると思います。
ー どういった方にMedyはおすすめできそうでしょうか?
そういった意味では、NFTアーティストは非常に相性が良いかもしれません。
制作背景や思いを1記事書くのは良いと思うのですが、一定数のクリエイティブを出す流れでは、1クリエイティブごとに話を書いていくことがMedyと相性が良さそうです。
既に購入いただいた方には、新しいクリエイティブが出た際に、「なるほど、初期の思いは大事にしたまま、今はこういうふうに変わったのだな」といった思いの部分を知ってもらうことに繋がります。
現状ではNFTを購入してくれた人たちが会員登録するような媒体がTwitterですが、メールアドレスを軸に継続的に繋がっているという状態になれるMedyの方が良い点もあります。
また、NFTではコミュニティ運営がセットになっているのですが、双方向でコミュニケーションし続けるのが向いてない方もいます。
思いをもっている方が、ある程度一方的に伝えるという手段もあって良いと思います。
Discordではメンションが来て質問したら100%回答しないといけない、つまりマイナスになってしまいますが、Medyでは質問に回答するとプラスになる。
この差が非常に重要だと思っていて、そういった立ち位置で利用していただくと良いのではないでしょうか。
さいごに
今回は、瀬戸内で教育事業を手掛けるNPO法人無花果の山田さんに話を伺いしました。
文中にもある通り、山田さんらが運営する『いちじく通信』は毎週水曜日に定期的に配信されています。この記事を読んで、想いや活動内容に興味を持った方はぜひ会員登録してみてください!
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また、Medyでは無料・誰でもニュースレターを開設・運営いただけます。届ける方をコントロールしたい方、濃い関係性を作っていきたい方は、ぜひこの機会にご検討ください。
Info by Medy では、今後も利用オーナー様のインタビュー・事例などを定期的に発信しています。会員登録をしていただくと、コンテンツが公開された際に記事内容がメールで届きます。
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最後まで、お読みいただきありがとうございました。